・インコを飼っているけれど、猫も一緒に飼えるのかしら?
・テレビや動画サイトで、インコと猫が仲良く遊んでいるのを見かけるし意外と大丈夫なのかな?
小学生の娘が猫をどうしても飼いたいって言うし、インコと猫が仲良く過ごしている動画も見るし、自分の家でもあんな風に遊んでくれたら嬉しいわ。
本来、猫にとって鳥類であるインコは餌となる存在。そんな肉食動物の猫と鳥類のインコ、一緒に飼えるでしょうか。
結論から言うと、飼育環境や猫の性格によってはインコと猫は一緒に飼うことができます。
ですが、自然界ではインコは狩られる側、猫は狩る側であり、その立ち位置はペットとなっても基本的に変わりません。
不幸な事故が起きないよう、一緒に飼う際の注意点をまとめました。
私はウロコインコを中心としたブリーディングをしてます。
この記事は専門書からの情報と私の経験から書いてます。
資格は「愛玩動物飼養管理士」を持ってます。
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インコと猫を完全に分けて飼う場合
インコと猫を完全に分けて飼う場合、猫の性格はそれほど考える必要がないため、別室の確保さえできれば共存は可能です。
それでも、インコだけを飼うときにはない危険に注意を払う必要があります。
インコ側の注意点
インコのお世話をする際の注意点をまとめました。
- 飼い主がインコの部屋に出入りする際、猫が入らないようにする。
- 放鳥する場合、家族にも放鳥することを伝えてから行う。
- 放鳥している間は、絶対に扉を開けない。
完全に別室で飼育していても、猫は聴力が高く、インコの鳴き声から鳥の存在を感じ取っています。
そのため、飼い主がインコ部屋に出入りする際に、一緒に猫が入り込まないよう注意が必要です。
狩猟本能のスイッチの入った猫は、足音や気配を感じさせません。自分の後ろに猫が付いてきていないか確認してください。
また、放鳥する際は、家族にも放鳥することを伝えておくほうが安心です。
別室飼育のインコが猫に襲われたという悲しい事故は、放鳥の際に猫と遭遇して起きることが少なくありません。
猫側の注意点
猫のお世話をする際の注意点をまとめました。
- インコ部屋の扉が、ふすまなどの引き戸タイプもしくはドアノブがレバータイプのドアの場合、ストッパーなどの対策を行う。
- 扉がガラス戸タイプの場合は、猫からインコ、インコから猫が見えないよう工夫を施す。
猫は意外と器用で、自分の欲望に忠実です。
爪をひっかけてふすまを開けたり、レバータイプのドアにジャンプをして、前足で起用にレバーを押し下げてドアを開ける猫もいます。
猫がインコ部屋へ侵入しないようするために、扉の施錠やストッパーなどの工夫があればより安心です。
扉がガラス戸の場合は、猫とインコがお互いに見られることになり、インコにストレスがかかる可能性があります。
猫にとってもインコへの関心を高めてしまい、事故につながる可能性が高くなるため、なるべく見えないようにしたほうが安全と言えるでしょう。
インコと猫を同室で飼う場合
家の構造上、別室に分けて飼うことが出来ない場合は、インコと猫を一緒に飼うことは基本的におすすめできません。
おすすめできない理由
- 天敵である猫がそばにいることでインコのストレスとなる。
- 鳥を餌とした狩りを経験している猫の場合、飼い猫となってもインコを襲う可能性が高い。
- 猫はジャンプ力が高く、ケージの位置によっては飛び掛かってしまう。
天敵の猫が同じ部屋にいることは、それだけで繊細なインコにとってストレスとなります。
特に元野良猫などの保護猫の場合は、鳥を餌とした狩りを経験している可能性が高く、インコを家族や仲間と理解することは難しいでしょう。
狩りを未経験の完全室内飼いの猫でも、窓から見えるスズメや、鳥の羽を使ったおもちゃに反応します。
猫のジャンプ力は優れていて、1.5メートルほどは飛び上がることが出来るとも言われています。
高いところにケージを設置したつもりでも、実際は猫の手が届く高さかもしれません。
昔、おじいちゃんが高い棚の上なら大丈夫だろうって、セキセイインコを飼っていたのよね。
そしたら、家に入り込んだ野良猫がケージに飛びついて、ケージが床に落ちて扉があいてしまったの。
おじいちゃんのインコは外に逃げちゃったわ。
こちらは猫のジャンプ力の参考動画です。
インコと猫を一緒の部屋で飼うのは絶対に無理?
基本的にはおすすめできません。
しかし、インコと猫を一緒の部屋で飼うことは絶対に無理、仲良くなることはどんな場合でも不可能というわけではありません。
両者が仲良くなれる場合もあり、実際に同じ部屋で一緒に飼っている方もいます。
同室で飼育する場合、猫がインコを襲わないことが前提となります。
猫がインコを襲わないためには
猫の性格に大きな影響を与える子猫時代にインコの存在を経験させることで、その後もインコを受け入れやすくさせることができます。
- インコと猫を子猫と雛のときから一緒に飼う。
- 先にインコを飼っていて、あとから子猫を迎える。
ポイントは社会化期です。
社会化とは、周囲の音や匂いなどの様々な刺激を経験し、猫同士または犬などほかの動物とのコミュニケーションの仕方などを身に着けることです。
猫は生後約2か月ほどが、社会化の行われる時期=社会化期と言われています。
子猫の社会化期にインコとの絆を深めることで、成猫になってもインコを受け入れやすくなります。
インコも雛のうちから子猫と育てることにより、猫を怖がりにくくなります。
ただし、社会化期を一緒に過ごしたからといってすべての猫がインコを受け入れるわけではなく、インコが猫にストレスを感じなくなるわけではありません。
生まれ持った性格も影響するため、飼い主がいるときだけ同室にし、飼い主がいないときや放鳥の際は別室に移すなど、常に注意をはらうことが必要です。
我が家にはフレンチブルドッグがいますが、インコと仲良くしています。
仲良しでも、放鳥時は目を離さないようにしています。
まとめ
インコと猫は、飼育環境や猫の性格によっては一緒に飼うことができます。
- 別室で分けて飼う場合は、猫とインコの相性をそれほど気にしなくても共存できます。
- 同室での飼育は、基本的におすすめできません。
- 同室で飼う場合は、猫がインコを襲わない性格であることが必要です。
- 子猫の時から一緒に飼うことで仲良くなれる可能性は高くなります。
うまく共存できるかは、結局のところ狩る側である猫の性格によります。
猫の性格を見極めつつ、楽しく安全なペットライフをお送りください。
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