
インコの保温ってどうしたらいいの?
インコは愛らしい見た目と賢さで多くの人々に愛されるペットですが、その飼育環境には特別な注意が必要です。
特に、保温はインコの健康を守る上で非常に重要です。
ここでは、インコの保温がなぜ必要なのかを解説します。



私はウロコインコを中心としたブリーディングをしてます。
この記事は専門書からの情報と私の経験から書いてます。
資格は「愛玩動物飼養管理士」を持ってます。
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インコの体温と環境温度の関係


インコは体温が40℃前後と非常に高く、恒温動物として一定の体温を保つ必要があります。
しかし、外部の温度が低下すると体温を維持するために余計なエネルギーを消費することになり、体力が消耗してしまいます。
小型インコ:セキセイインコやコザクラインコなどの小型インコは体が小さいため、寒さの影響を特に受けやすいです。これらのインコはエネルギーの消耗が早く、寒さが原因で食欲低下や体重減少を引き起こすことがあります。
中型インコ:ウロコインコやオカメインコなどの中型インコは、小型インコほど寒さに弱くはありませんが、それでも急激な温度変化には注意が必要です。中型インコは羽毛がやや密で小型インコより保温性がありますが、急激な温度変化には依然として敏感です。そのため、安定した温度管理が求められます。羽毛の密度によって若干寒さに耐性がありますが、それに頼りすぎない注意が必要です。
大型インコ:ヨウムやコンゴウインコなどの大型インコは、体が大きく羽毛の密度が高いため、比較的寒さに強い傾向があります。しかし、大型インコも熱帯や亜熱帯地方の出身であるため、低温に長期間さらされるとストレスや体調不良を招く可能性があります。
それぞれの種類に適した温度管理を行い、インコが快適に過ごせる環境を整えることが大切です。
寒さがインコに与える影響とは?
寒さがインコに与える影響は以下の通りです:
- 免疫力の低下
寒さによりストレスが増加し、病気にかかりやすくなります。
- 消化不良
冷えにより代謝が低下し、食べたものをうまく消化できなくなることがあります。
- 行動の変化
寒い環境では羽を膨らませて体温を維持しようとする行動が見られますが、これは体が冷えているサインでもあります。
インコが寒いときに見せるサインとは?
インコが寒さを感じている場合、以下のようなサインが見られます:
- 羽を膨らませる
寒さから体を守るために羽を膨らませて空気の層を作り、体温を保とうとします。
- 震える
寒いと感じると体を震わせて熱を生み出そうとします。
- 動きが少なくなる
活発だったインコがじっとしている時間が増える場合、寒さが原因の可能性があります。
- 足を隠す
足をお腹の羽の中にしまい込み、冷たい外気から守ろうとします。
これらのサインを見逃さないようにし、早めに保温対策を講じることが重要です。
自然環境と飼育環境の違い
野生のインコは自然の中で太陽の光を浴びたり、風を避けたりしながら体温を調整しています。しかし、飼育環境下では人間が温度や湿度を管理しなければなりません。ですが、冬がきたからと過剰にケージ内を保温する必要があるわけではありません。適度に気温の変化に慣れることも大切なので、人の生活に合わせた温度管理でも十分大丈夫です。
ただし、必ずしも保温が必要な場合があります。
それは、小さなときから保温をされて育ってきたインコです。急に保温をやめてしまうと体調を崩す場合があるので、引き続き保温が必要になってきます。
保温が特に重要なタイミング
- 冬場
寒さが厳しい季節は特に保温対策が必要です。
- 雛や高齢インコ
体力が弱く温度変化に対応しにくいため、より繊細な管理が求められます。
- 病気中のインコ
回復期には適切な温度管理が健康改善に大きく影響します。
保温が過剰になるリスク


保温が不十分であることが問題になる一方、過剰な保温もインコの健康に悪影響を及ぼすことがあります。
過保温によるストレス
高すぎる温度はインコにストレスを与え、羽毛が抜ける、落ち着きがなくなるといった行動が見られることがあります。
水分不足
高温環境では体内の水分が失われやすく、脱水症状を引き起こす可能性があります。
自然な換気の妨げ
ケージ全体を覆う保温シートの使い方次第では空気の流れが悪くなり、インコの呼吸に支障をきたすことがあります。
適切な保温は、インコが快適に過ごせる温度を維持することが基本です。過温を防ぐためには、温度計で正確にケージ内の温度を確認し、適度な温度と通気性を保つことが大切です。
過温のサインは、羽根を広げハーハーと呼吸をしている状態です。
保温不足を防ぐために知っておきたいこと
保温対策の基本は、インコが快適に過ごせる温度環境を維持することです。
目安として、セキセイインコなどの小型インコは22℃–25℃程度、ウロコインコなどの中型インコは20℃–22℃が適切とされています。
保温不足のサインは、全身の羽根を膨らませ寒そうにじっとしている状態です。
まとめ
一概にすべてのインコの保温が必要というわけではありません。
その子の育ってきた環境や、体調、状況などを考慮しながら適切な保温方法で、インコに最適な環境を作ってあげてください。
また、体調が少しでも悪いと思ったときはすぐに専門の病院にご相談してください。
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