・インコのクリッピングって何?
・インコの羽をクリッピングするメリットやデメリットは?
・インコの羽をクリッピングする必要はあるの?
こういった悩みに答える記事を書きたいと思います。
インコを飼育しているとよく聞く「クリッピング」。
クリッピングとはインコの初列風切り羽をカットすることです。
クリッピングをすることには賛否があります。
この記事ではクリッピングをするメリット・デメリットなどをご紹介します。
私はウロコインコを中心としたブリーディングをしてます。
この記事は専門書からの情報と私の経験から書いてます。
資格は「愛玩動物飼養管理士」を持ってます。
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クリッピングとは?
クリッピングは初列風切り羽(しょれつかざきりばね)の先端を2~3枚切ります。
クリッピングをする羽には神経や血液が通っていないため、痛みはなく血が出ることはありません。
しかし、中途半端に羽が残ってしまうと羽が折れてしまったり、逆に切りすぎると出血しますので慣れている人にお願いするといいでしょう。
一度、クリッピングをしても換羽期(かんうき)になるとまた新たに羽が生えてきます。
換羽期とは
インコの古い羽が抜け落ち、新しい羽に生え変わる時期のこと
インコにクリッピングするメリット3つ
- インコの脱走防止
- 放鳥の時の事故防止
- インコが人馴れしやすい
インコの脱走防止
インコが隙間から脱走するのを防止できます。
放鳥している時に「うっかり窓が開いていた」「放鳥中に家族が窓を開けてしまった」など。
インコは脱走する気が無くても窓が開いていたら外へ飛んでいってしまいます。
そして、外に出ると自分のいる場所がわからずパニックを起こし、そのまま遠くに行ってしまうのです。
放鳥中だけでなくケージに入っているからと安心して窓を開けていたら、インコがケージから脱走していて外へ逃げてしまったということも。
このような脱走を防止することができます。
クリッピング以外にも脱走を防止する対策はあるよ!
放鳥の時の事故防止
放鳥時に壁や窓に激突する事故を防止できます。
コントロールが下手なインコやパニックなどでぶつかってしまいます。
また、インコは窓ガラスを認識できないので、外の景色が見えると一直線に向かっていき、その勢いのまま窓ガラスに激突してしまうのです。
放鳥するときは窓ガラスにカーテンをかけたり、新聞紙など外が見えないように対策すると窓への激突を軽減できるよ。
インコが人馴れしやすい
飛べないことで人に依存しやすくなります。
飛べないことで人と触れ合う時間が長くなります。
ある程度、飛ぶことを制限することでインコが逃げ回ることなく飼い主の手や肩に乗せやすくなります。
懐かせるためだけにクリッピングをするのであれば、雛のうちだけクリッピングするようにしましょう。
一度、人馴れしたインコはよっぽどのことがない限り手乗り崩れをしてしまうことはないよ。
インコにクリッピングするデメリット3つ
- インコの運動不足
- インコがストレスを感じる
- インコの落下事故や踏まれるリスクが高くなる
インコの運動不足
室内飼いのインコは、クリッピングをしていない場合でも野生のインコに比べると運動不足です。
しかし、クリッピングを行い飛べなくなることで、さらに運動不足になります。
運動不足により、肥満や病気の原因になるのです。
クリッピングをしたら、エサなどで体重管理を今まで以上にしっかり行いましょう。
インコがストレスを感じる
羽を切ることで運動不足になりストレスを感じる場合もありますが、羽を切られること自体にストレスを感じる場合があります。
インコはストレスにとても弱い生き物のため、体調を崩しやすく、最悪の場合は命を落としてしまうことも。
私たち人間もいつも通りできていることがある日突然、できなくなっていたら強いストレスを感じますよね。
インコにとっては飛ぶことがいつも通りにできていることなのです。
人の都合でインコ本来の行動を奪ってしまっていいのか、考えてしまうよね。
ペンギンは最初から飛べないばい!
インコの落下事故や踏まれるリスクが高くなる
クリッピングをしたインコが飛べないことを理解しておらず、飛ぼうとして落下事故が起こりやすくなります。
クリッピングをしたからといって全く飛べなくなるわけではありません。
しかし、全てのインコが飛ぶのが得意というわけではないので注意が必要です。
また、うまく飛べないため床で遊んでいることが多くなります。
インコは床で遊んでいても危険を感じたら飛んで逃げることができますが、クリッピングをしているインコは飛んで逃げることができません。
床で遊ぶことにより小型のインコなどはより踏まれてしまうリスクが高くなります。
クリッピングをしたせいで事故が起こるわけではありませんが、リスクは高くなるよ。
インコにクリッピングは必要か?
飼い主さん次第です。
飼い主さんや獣医でもクリッピングには賛否が分かれますので、「絶対にクリッピングするべき」とも「絶対にクリッピングしないべき」ともいえません。
例えば、ペットショップのインコはクリッピングされていることが多いです。
理由はいくつかありますが、お迎えを検討しているお客さんに直接インコと触れ合ってもらうため。
もし、クリッピングをしていないインコをケージから出したらどうなるでしょう。
自由に飛べるインコからしたら絶好のチャンス!
広い店内を飛び回り最悪、店内から出てしまいます。
捕まえるのも一苦労です。
ですので、ペットショップにいるインコはほとんどクリッピングされています。
このようにインコの飼育環境によっても変わってきます。
クリッピングをすることによるメリットとデメリットがありますので、両方を理解し、飼っているインコの環境によってクリッピングをするか、しないか考えるのがいいでしょう。
かかりつけの獣医さんに相談するのもオススメです。
まとめ
- クリッピングとはインコの風切り羽をカットすること
- インコのクリッピングにはメリット・デメリットがある
- インコにクリッピングをするかしないかは飼い主さん次第
インコにクリッピングをするか、しないかは飼い主さんの考え方次第です。
中には、「クリッピングは虐待だ」と考える方もいます。
クリッピングをすることで鳥本来の姿ではなくなる、鳥本来の行動ができなくなることが理由です。
しかし、私は虐待だとは思いません。
一番大切なことはメリット・デメリットを理解した上で、各家庭の生活環境に合う方法を選べぶことです。
そして、飼い主さんとインコが幸せに暮らせることです。
そのためにもよく考えてあげてくださいね。
どちらを選んでも、それが飼い主さんの愛情ばい!
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