「愛犬に上手に薬を飲ませるには?」
「愛犬が薬を飲んでくれないのはなぜ?」
「薬を飲みやすくする食べ物はあるの?」
愛犬の為にも薬を飲んで欲しいのに、何度も口から出してしまったり警戒して口を付けなかったりして、気づけばかなりの時間が経っている…。飼い主としても「早く飲んで!」という焦りから余計にストレスを感じてしまいますよね。
そんな、困った経験をした方に読んでほしい、薬の形状別のスムーズに飲ませる方法と、薬を飲みやすくする食べ物もこの記事では紹介しています。
犬がどうして薬を嫌がるのかという理由も解説しているので、正しい飲ませ方と愛犬の気持ちも知って、今度はお互いストレスを減らせるような方法で薬にトライしてみてくださいね。
この記事は専門書からの情報と私の経験から書いてます。
資格は「愛玩動物飼養管理士」を持ってます。
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【形状別】犬の薬の飲ませ方
「薬を飲ませるのは大変」というイメージがあると思います。
ですが、薬の形状別に飲ませやすい方法を覚えてしまえば、苦手意識も軽くなってストレスなく愛犬に薬を飲ませることができます。
ここにある飲ませ方を実践してみて、慣れた頃に気づいたら愛犬と自分だけの方法で、愛犬がスムーズに薬を飲めるようになっているかも。
錠剤・カプセル
錠剤やカプセルには、まる飲みさせる方法と砕いて粉末にして飲ませる方法があります。
そのまま飲ませる方法は以下のようにしてください。
- 片手で両顎をもって上を向かせ、もう一方の手で犬歯の横から指を入れ口を開ける
- カプセル(薬を包んだオヤツ)を喉の奥へ落とし、喉元を4回~5回さする。
- ワンちゃんがペロペロと舌を出して飲み込んだのを確認したら、水を与える。
かかりつけの獣医師から薬を砕いてもいいと言われているのなら、粉薬と同じオヤツに混ぜたりといった飲ませ方になります。
錠剤を粉末にする場合は、すり鉢の中で潰すかピルクラッシャーという薬を潰す器具を使って潰すといいです。
錠剤やカプセルの薬を飲ませるのは難しいですが、ピルポケットというお薬を包む用の犬のオヤツや、薬を入れやすい形状のオヤツで、ワンちゃんに気付かれないうちにまる飲みしてもらいましょう。
粉薬
粉薬は基本的にはオヤツやご飯にまぜて飲ませます。
愛犬が、無我夢中で食べる程の大好きなオヤツを知っていると、薬を飲ませる事がいつも簡単になりますね!
混ぜるのに簡単な、初めから液状のオヤツ「わんちゅーる」などもおすすめです。
ワンちゃんが、オヤツやご飯に混ぜても粉薬を飲んでくれなかった場合は、以下の様に水に溶いてみましょう。
- 粉薬を少量の水に溶き、シリンジ(注射器型の筒)で溶液を吸います。
- ワンちゃんの両顎を支えて上を向かせ、口の脇(犬歯の後ろ)にシリンジを入れてゆっくり飲ませます。
このとき、ワンちゃんの顎を上へ向かせて薬がこぼれないようにする事と、誤嚥をさせないようにゆっくりと飲ませてくださいね。
シロップ
シロップの飲ませ方も、粉薬の水に溶いて飲ませる方法と同じです。
- 片手でワンちゃんの両顎を支えて上を向かせ、こぼれないようにします。
- ワンちゃんの口の脇(犬歯の後ろ)にシリンジを入れて誤嚥させない様ゆっくりと飲ませます。
犬が薬を飲まない理由5つ
犬が薬を避ける理由はどこにあるのでしょうか?
実は、精神面を含め感覚がとても敏感な犬達は、飼い主の微妙ないつもとの違いや、ネガティブに感じとった過去の出来事を思い出して避けているのかもしれません。
薬の苦味を知ってしまったから
過去に一度薬の苦みを味わった経験があると犬は避けようとします。
まず、生物にとって本能的に「苦み」というものは「この食べ物にはが害がある」と見分ける判断材料になっています。
だから自然と避けてしまうという理由もあります。
それに、犬は苦みは嫌いですが人に比べて苦みを感じる部分は舌の奥の1/3ほどしかない為、ペロッと舐めただけでは苦みを感じません。
過去に口の中で苦みを感じる程、薬をある程度の時間味わってしまった経験のある犬は、薬を避けるようになります。
逆に「肉に関する成分」に犬の味覚は人間の何倍も敏感なので、肉系オヤツに混ぜて薬を飲ませるのはベストです。
お腹いっぱいだから
満腹になる前に薬は飲ませるといいでしょう。
ご飯を食べてお腹いっぱいだと、余計に飲みにくくなりますのでご飯の前がに薬のタイミングにもってこいです。
ただし、かかりつけの獣医さんに薬のタイミングの指定をされてない場合です。
集中できないタイミングだから
犬が落ち着いているタイミングで薬は飲ませましょう。
例えば、来客や救急車のサイレン、雷外の音などで犬が少し興奮しているようなら気が散って薬を飲みにくいです。
犬が落ち着くまで、ソワソワと匂い嗅ぎをする子は好きなだけさせてあげたり、飼い主もリラックスして落ち着くまで待ちましょう。
そして飼い主の不安やイライラも犬へ伝わりやすいので、一呼吸おいて「いつもと同じ態度」を意識して薬は与えてみてください。
臭いが嫌だから
犬の鋭い嗅覚が、薬の変わった匂いを避けているのかもしれません。
犬の嗅覚は人間の1000倍から一万倍優れていると言われます。
人間でも病院に行くとあの独特な匂いに緊張してしまうように、犬も薬の変わった臭いに警戒していたりします。
愛犬に薬が入っていることがバレないように、薬の形状によってしっかり隠せるオヤツを選びたいですね。
トラウマになっているから
過去に無理した飲ませ方をすると、その時の嫌な思いがトラウマになっているからかもしれません。
犬が薬を飲み込むまで体や口元を押さえたり、一度吐き出した薬をそのまま何にも混ぜずに与えてしまうと、
犬は拘束されてしまった事や薬の味にネガティブな印象を持ってしまいます。
飼い主さんが真面目で「この子の為にも飲ませなきゃ」と行動する事は素晴らしい事なのですが、便利なオヤツにも頼って、頑張りすぎないようにしましょう。
犬が薬を飲みやすい食べ物3つ
薬の飲みこみをスムーズにしてくれて、飼い主も愛犬もストレス無く助けてくれるのが「オヤツ」です。
どんな賢い犬でも、大好物をちゃんと見極めて薬を混ぜれば飲む確率がかなり上がります。
ここでは、犬が好きな匂いが強い物、人間が少し「ウッ!」ってなるくらいの物が好きだと言われているので、そんな食べ物を3つピックアップしました。
レバーや砂肝
お肉の中でも匂いの強い内臓系肉のレバーや砂肝は、大好きなワンちゃんが多いです。
昔、狩りをしていた犬達は、仕留めた動物の皮をはぎ中身を生で食べていた名残から、可愛い顔をしていても特に内臓が好きです!
私の知人のトレーナーに、レバーや砂肝で手作りのオヤツを作って、犬のトレーニングをしている人がいます。
それが万人ならぬ、万犬受けするみたいでトレーニング以外に薬を飲ませる時にもいいよと、かなりオススメしていました。
それに、ペットショップ店員さんは、子犬のご飯の食べが悪い時、レバーの缶詰を使うとパクパク食べ始めると話していました。
柔らかい肉の部位なので、薬の形状によってペーストにしたりスープにするのも良さそうですね。
忙しい人は、レバーや砂肝の缶詰も出ているので既製品に頼ってみるのもいいかもしれません。
チーズ
犬が好む匂いが強いと言えば、発酵食品代表のチーズです。
中にチーズと何かが混ざるより、より純粋なチーズであるほど犬も食べやすくなります。
世界の中でも古くから犬を飼育してきたヨーロッパでは、食文化の一つであるチーズは昔から犬へ与えてきたでしょう。
その遺伝子の名残か、不思議とチーズにとても反応する犬が居たりします。
多くある犬のオヤツの中でもチーズ系は数が多いので、味の種類や形状を探して試しやすいと思います。
薬を包んだり、混ぜたりと薬の形に合ったもので犬に与えてみてくださいね。
納豆
変わり種ですが、納豆も好きなワンちゃんがいます。
まず「え。納豆ってあげていいの?」と思う人も居ると思いますが大丈夫です。
栄養も豊富でお腹にも優しい、発酵食品だからこその強い匂いは犬を惹き付けるんです。
ただ、独特の食感を好まない子ももいるので少しだけワンちゃんを選びますが、ハマる子であれば体にもいいし低脂質でヘルシーなのでいいこと尽くしな食品です。
ひきわり納豆なら薬とも絡んでくれてワンちゃんが食べやすいですよ。
まとめ
薬にはカプセルと錠剤、粉薬とシロップがあって、固形のカプセルが飲み込ませるのが一番難しく、薬の形が液体になるとワンちゃんもゴクゴクと飲みやすいという事が分かりましたね。
猫ちゃんはさらに薬を飲ませるのが難しいんです!
シロップ状の物でも飲ませた後は、器用に口から泡をブクブク出して口周りが泡だらけになります。
愛犬への薬の飲ませ方を見直してみたり、飲ませる時の食べ物を変えてみて、あなたと愛犬だけのベストな薬の飲み方を見つけてくださいね!
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