多頭飼いにデメリットはあるの?
多頭飼いのメリットはなに?
ワンちゃんが家にいると、自然と笑顔が増えますよね。こんなにも可愛いのならもう一匹お迎えしたいな。
また、初めから同時に2匹お迎えしたいなと思う人もいるかと思います。
けれど、多頭飼いってデメリットもあるのかな、それとも喜びやメリットの方が大きいのか、そんな不安が命を迎える責任もあるからこそ感じると思います。
そこで、犬を多頭飼いしている人をネット上で調査してみて、多頭飼いのメリットとデメリットをまとめてみました。
家族で多頭飼いにしようか会議している人、同時に初めから2匹お迎えしたい人はぜひ記事を参考にしてみてくださいね。
この記事は専門書からの情報と私の経験から書いてます。
資格は「愛玩動物飼養管理士」を持ってます。
Twitter(@jolly_parakeet)やInstagram(jolly.paradise)で情報発信してます。良かったらフォローお願いします♪
多頭飼いのデメリット6つ
金銭的な負担が倍になる
大切な命をお迎えする事は責任も増えますよね。もちろん、迎えた頭数分の費用がかかります。
犬を迎えたら最初にそろえる、首輪やリード、お皿と給水機、トイレとサークルだけで、犬種にもよりますが約5万くらい必要と言われます。
そこから他にもかかる費用がありますが、イメージしやすいように頻度や平均金額を表にまとめました。
現実的な話のお金の負担がどのくらい増えるか想像できれば、家庭環境によって多頭飼いに進むか踏みとどまるかの答えが出しやすいと思います。
1匹に必要なもの | 頻度 | 費用の目安 |
---|---|---|
去勢、避妊 | 一度 | ¥35000~90000 |
ペット保険 | 毎月 | ¥3000~5000 |
混合ワクチン | 子犬の3回、成犬は1~3年に一回 | ¥5000~9000 |
フィラリア採血 | 1年に一回 | ¥3000 |
フィラリア、ノミマダニ予防薬 | 1年に一回1年分購入 | ¥40000 |
トリミング(毛、爪、耳のケア) | 犬種によって一回が | ¥5000~20000 |
ペットホテル | 犬種によって一泊が | ¥3000~6000 |
フード | 毎月 | ¥2000~7000 |
トイレシーツ | 毎月 | ¥2000~5000 |
介護や掃除も倍になる
犬達に歳の差が無ければ、頭数分の介護がいつかやってきて、愛犬のトイレや抜け毛が増えれば掃除も2倍です。
いつかは必ず愛犬の介護が必要になります。その時多頭外の頭数分、犬種やワンちゃんの大きさで飼い主の負担も大きくなるので、介護サービスを利用するのか家族の協力を得るのかなど、初めにしっかり決めておきたいですね。
掃除で言えば、トイレやお水の場所が2か所になったり、シーツの交換が頻繁になります。
また、毛が長い犬種や毛が抜ける犬種ならすぐに部屋の中も毛がいっぱいに。コロコロや掃除機での掃除頻度が少し多くなります。
今では、自動掃除機や自動トイレ、ペットモニターなど役立つ家電製品や、公共の犬の為のサービスも増えているのでうまく頼って愛犬と余裕ある楽しい生活にしてくださいね。
散歩や移動が少し大変になる
散歩でリードが絡まったり、多頭飼いの頭数によって移動中テンヤワンヤで大変です。
犬用ベビーカーや車が必要になる場合もあります。
散歩の時に犬それぞれで性格が違うと、1匹は歩かないし、もう1匹は抱っこしないとという事がでてきます。
多頭飼いしている子が大きな犬種や、元気いっぱいのやんちゃなワンちゃんだったら、飼い主さんの体力勝負になりますね。
また、動物病院へ連れて行くのに、大型犬の多頭飼いなら待つときは院内か外か、車か、になる事が多いです。
あらかじめ予約して待ち時間を減らしたりする事がオススメです。
相性が合わないと犬も飼い主もストレスになる
お迎えしたワンちゃんと先住犬の相性が悪かったら、飼い主も喧嘩が起きないかヒヤヒヤで、先住犬は自分のペースを乱されてストレスを感じやすくなります。
調べていて実際に、こんな体験談がありました。
多頭飼いを始めた頃、新しくお迎えしたポメラニアンが元気すぎて、先住犬の普段おとなしいプードルがポメラニアンに近づかれると威嚇してました。
今では一緒に眠る程仲良しの2匹。ここまで仲良くなるのに2年かかりました。
それまで2匹をどこまで近づけていいのか、噛みつく喧嘩にならないか目が離せませんでした。
多頭飼いの相性のトラブルを防ぐ為にも、新しく迎えたいワンちゃんが居る場合は、ペットショップやブリーダーさんに聞いて、先住犬と初めましてしておく事って大切なんですね。
先住犬にしつけができていないと負担が倍になる
先住犬にしつけができていないと、飼い主の負担が倍になります。
例えば、先住犬が吠える場合だと、一匹が吠えたり興奮状態だと犬の習性で一緒に興奮して吠えてしまうことがあります。
先住犬の子はおとなしかったのに、後輩犬と吠えるようになっちゃったという話はよくあります。
また、先住犬のトイレのしつけが終わっていなかったら、多頭飼いで犬達が部屋のいろんなところでおしっこしてしまって、片付けも大変になり、一気に何匹分のトイレトレーニングをする事になって、飼い主の負担が倍になります。
先住犬のしつけがある程度終わって落ち着いて過ごせるようになった頃が、余裕をもって多頭飼い出来る環境になるでしょう。
災害時の用意も頭数分いる
災害時に頭数分どうやって一緒に避難するか考えておく必要があります。
頭数分のクレートを用意しておいたり、万が一迷子時の為に愛犬の現像写真、首輪やリード、お皿とフード、犬用のけが防止の靴など1頭ずつ犬用リュックなどに入れておくと、突然の事に慌てず持ち出しやすいと言われています。
とくに、3頭以上の多頭飼いは飼い主さんが一人だと手が間に合わないですし、大型犬の多頭飼いは、受け入れてくれる施設が少なかったり公共機関には乗せられません。
そのため、緊急時預けられる場所や協力してくれる知り合いはいるか、避難の方法を考えておく必要があります。
多頭飼いのメリット6つ
犬が精神的に安定しやすい
ワンちゃんが精神的に穏やかになります。
犬は群れで生活していた動物なので個体差はあるものの、信頼できる人や他の犬と居ることで精神的に落ち着くワンちゃんが居ます。
夜、サークルでに1人になると鳴いていた子が、多頭飼いになったとたん夜鳴きが無くなった。
やんちゃな性格の先住犬が、後から来た穏やかなワンちゃんの性格に似てきたなどはよく聞きます。
うちの愛犬のチワワは、雷が鳴った時、今までパニックになっていました。
今では雷が鳴ると、後から来た後輩犬とチワワは互いをペロペロ舐め合って落ち着かせるような行動をするようになり、チワワのパニックは少なくなって微笑ましい光景までみれ手癒されていますよ。
多頭飼いで兄弟犬がいることに犬達が安心してくれると、もう1匹迎えてよかったと思いますよね。
犬の社会性を育てることができる
犬同士のやりとりから社会性が身につき、他のワンちゃんへの接し方が変わります。
犬は産まれて、母犬や兄弟犬と過ごす中で社会性を学んで心も成長します。
例えば、どのくらいの強さでかみついたら母犬や兄弟犬に叱られるか、相手の仕草で近寄ってほしくない時など、犬達の態度や体で示す言葉「ボディランゲージ」を学んでいます。
それに、家族から愛情もいっぱいに受けることで自信が付き、精神的に自立もします。
「ボディランゲージ」を正しく学べず成長した犬は、怒りや興奮が抑えられない時に、他の人や犬に嫌われるほどのしつこさや、怪我をさせる力での噛みつきが出やすくなります。
しかし大半の犬達は、その社会性を学ぶ大切な時期にペットショップへやってきたり、人の元へ迎えられます。
その学べなかった「社会性」を犬達が多頭飼いを通して学べる事で、犬同士の会話も上手になって、散歩中の他の犬との喧嘩やトラブルも心配せずによくなります。
お留守番させやすくなる
家族犬がいることに犬達が安心して、お留守番しやすくなります。
犬の長時間のお留守番がある家では、静かな家に1匹で待ち続けるのは、やっぱり寂しいと感じるワンちゃんは多いでしょう。
犬の感情は、人間の2歳から2歳半の幼児と同じと言われていています。
2歳から2歳半の幼児と違うところは、感情に恥じらいや罪悪感、自尊心や軽蔑の複雑な感情は無いという事だけなんです。
という事は、家に2歳の幼児を何時間もお留守番させている状態と近いのです。
そこに、もう1匹兄弟犬の姿が見えるだけで、犬達は自然と精神的に安心して過ごしやすくなり、寂しくて吠えていた要求吠えは軽くなりやすいです。
後輩犬を迎えたことで、嘘のように静かに2匹でおりこうさんにお留守番できるようになった。
私も仕事が忙しいので今まで愛犬1匹でお留守番させてしまって、正直心苦しいところもありましたが、今は兄弟で一緒に家に居てくれるという事が気持ちの面で私も救われています。
愛犬1匹のお留守番は飼い主にとっても心苦しいですよね。多頭飼いならお留守番も少し安心して出かけられますね。
しつけが楽になる事もある
1匹ずつしつけしなくてよかったりします。
例えば、先住犬がトイレを覚えていると、後輩犬がトイレに既におしっこの匂いがあることを認識します。
そして、2匹一緒にご飯を食べた後、同じトイレのタイミングで後輩犬が先住犬になんとなくついて行って、教えていないのに自然とトイレを覚えてしまうのです。
多頭飼いを始めて、トレーニング中に不思議な体験をした人もいました。
うちの後輩犬のダックスは何をやっても回れの技ができなかったんです。
ところが、先住犬のプードルがなんでも出来るのでその子と回れのトレーニングをしていた所に、ダックスがトコトコやってきていきなり回ったんです!見てて覚えたのかな?
こんなこともあるんですね。それに、大変なトイレのしつけを、言わなくても覚えてくれたら飼い主としてラッキーすぎます。
ペットロスが軽くなる
ペットロスが軽くなります。
もしも、先住犬が先に旅立つ日が来てもそばに後輩犬が居てくれたら、辛い心の傷も、時の流れと共に一緒に乗り越え安らいでいくでしょう。
それに、まだこの子が居るんだからしっかりしないと、と自分を奮い立たせるきっかけになります。
多頭飼いの方に、犬が居る生活が途切れる事がなく飼い続けている人が多いのは、こういった理由があるからと実際に聞いたことがあります。
微笑ましい瞬間がある
仕事や家事に忙しく愛犬にかまってあげられない時に、多頭飼いなら、犬同士がおもちゃを引っ張り合い、走り回って遊ぶ姿に飼い主は微笑ましく嬉しくなるでしょう。
愛犬達と出かけた時、初めての場所やドッグランになじむまで、沢山のワンちゃんが居る中に愛犬同士がくっついてキョロキョロ歩いている姿に、思わず人間の子供の兄弟みたいで笑ってしまいました(笑)
他にも1匹が病院やトリミングの日はもう1匹が家中を探していたり、必ず互いの体のどこかをくっつけて眠っていたりとか。猫からのちょっかいに犬同士協力して守ろうとしたりする姿も見たという人が居ました。
どんなワンちゃんを多頭飼いしたかで、飼い主さんそれぞれにしか見られない、愛犬達の可愛い瞬間には癒されるのでしょうね。
まとめ
飼い主にとって大変なことも幸せも2倍になると考えたら、多頭飼いって思い出が2倍ですね。
社会性のある犬達にとって、一緒に居ることで喧嘩したり微笑ましい瞬間があったり、まるで人間の兄弟のようです。
それに、子育てと同じで生まれつきの性格や相性もあるし、やってみないと分からないからこそ慎重になりますよね。
私は調べていて、こう言っている人の言葉に納得ました。「私の場合は、多頭飼いで増えた幸せの方が大きかったから後悔はしていない」と。
多頭飼いは、飼い主が複数の犬達と過ごして、大変が大きいか幸せか何倍も増えたか、どう受け止めて感じるかが答えになってきそうですね。
ぜひこれから多頭飼いにしようか悩んでいる方の参考にしてくださいね!
コメント